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怠慢バイアス


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怠慢バイアスとは

 

怠慢バイアスとは、認知バイアスの一つで、人は有害な行為(コミッション)を、同じく有害な不作為(オミッション)よりも悪いと判断する傾向がある。言い換えれば、人は、不作為によって害を防げなかったことよりも、自分の行動によって害をもたらしたことに罪悪感や責任を感じる傾向が強いということです。

怠慢バイアスは、医療、法律、ビジネスなど、さまざまな場面で見られることがあります。例えば、医師は、効果が証明されているにもかかわらず、効果の低い治療法に固執するよりも、新しい、潜在的にリスクのある治療法を処方する傾向があるかもしれません。これは、行動しないよりも行動する方がより正当化されると感じるからです。同様に、管理職は、何もしないよりは行動を起こした方が良いと考えるため、行動を起こしていないが同等の能力を持つ候補者よりも、過去にミスを犯した候補者を採用する傾向があるかもしれません。

怠慢バイアスを克服するには、行動を起こさないことによる潜在的な害と、行動を起こすことによる潜在的な利益を認識しようとする姿勢が必要です。行動と不作為の両方のリスクと利益を慎重に検討し、これらの要素を客観的に判断することが重要です。そのためには、専門家の助言を得たり、さまざまな情報源からデータや情報を収集したり、行動や不作為がもたらす長期的な影響について検討したりする必要があります。そうすることで、意思決定に対してよりニュアンスやバランスの取れたアプローチができるようになり、怠慢バイアスの悪影響を回避することができるのです。

 

 

 

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