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究極的な帰属の誤り


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究極的な帰属の誤りとは

 

究極的な帰属の誤りとは、認知バイアスの一つで、人は自分のグループ(イングループ)に対するポジティブな結果を、能力や性格などの内的な気質的要因に帰し、ネガティブな結果を状況や環境要因などの外的要因に帰す傾向があることを指します。これとは対照的に、人々は、外集団に対する肯定的な結果を運などの外的要因に、否定的な結果を気質的要因に帰着させる傾向がある。

例えば、自分のグループやイングループのメンバーが昇進などの目標達成に成功した場合、その成功は自分の能力や努力の賜物であると考える傾向が強い。逆に、アウトグループのメンバーが同じ目標を達成した場合、その成功は運や他人のサポートなどの要因によるものと考える傾向が強い。

究極的な帰属の誤りは、自分のグループやイングループをより肯定的に見る傾向や、自尊心を守りポジティブな自己イメージを維持したいという欲求など、さまざまな要因によって生じます。さらに、グループ間の競争や対立を強調する文化的・社会的メッセージも、このバイアスを強化する可能性があります。

究極的な帰属の誤りは、ステレオタイプや偏見を永続させ、グループ間の効果的なコミュニケーションやコラボレーションを妨げるなど、否定的な結果をもたらすことがあります。また、過剰な一般化や、異なるグループのメンバーの個々の長所や短所を認識することができないことにもつながりかねません。

究極的な帰属の誤りを克服するためには、異なる集団のメンバーとの交流や協力の機会を積極的に求めることが重要です。多様な視点や経験に触れることで、固定観念をなくし、他者への理解と共感を深めることができます。さらに、異なるグループのメンバーの長所と短所を認識することは、偏見を減らし、よりポジティブで生産的な交流を促進するのに役立ちます。

 

 

 

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