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基本比率の錯誤


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基本比率の錯誤とは


基本比率の錯誤は、基礎率無視とも呼ばれ、個人が統計的な情報を無視したり過小評価したりして、個々の逸話的な情報を優先するときに生じる認知バイアスである。このバイアスは、ある事象が集団の中でどの程度の頻度で発生するかを考慮しないため、誤った意思決定や不合理な意思決定につながることがあります。

例えば、1万人に1人の割合で発症すると仮定した病気を考えてみましょう。この病気の検査で陽性反応が出た場合、その病気の基本的な発症率の低さを考慮しないと、検査では高い確率で偽陽性が出るにもかかわらず、自分がこの病気にかかっている可能性が非常に高いと思い込んでしまうかもしれません。これは、集団におけるその病気の統計的な基礎率ではなく、検査で陽性になったという個人の逸話的な証拠に着目してしまうからです。

基本比率の錯誤は、ビジネスの意思決定や金融投資など、他の文脈でも発生することがあります。このような状況では、客観的なデータや市場動向に基づく全体的な成功の可能性を考慮するのではなく、個人の成功体験や逸話的な証拠に振り回されてしまうことがあります。

基本比率の錯誤を避けるには、個人の逸話や経験だけに頼るのではなく、統計的な情報やベースレートを考慮して意思決定を行うことが重要です。そのためには、信頼できるデータソースを探し、十分なリサーチを行ってから意思決定を行うとともに、逸話や個人的な偏見に影響されないように注意する必要があります。

 

 

 

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